水曜日のダウンタウンとサンプリング (前編)
こんにちは。担任助手の森です。
今日は僕の好きな音楽の話をしたいと思います。
今回はHIPHOP文化の大きな特徴である"サンプリング"にまつわる、知られざるエピソードをご紹介します。
突然ですが、水ダウこと水曜日のダウンタウンって知ってますか?
TBS系列で毎週水曜よる10時から放送しているバラエティ番組です。
音楽の話をすると宣言しておいてテレビの話をしてすみません。後で関係してくるので一旦ご辛抱ください。僕はテレビ番組はほとんど見ないのですが、千鳥の相席食堂と水曜日のダウンタウンはだけはほぼチェックしています、どちらもかなり面白いのでおすすめ。
お笑い芸人及び芸能人が自らの提唱する様々な「説」をプレゼン、その「説」を検証した模様をVTRで紹介し、スタジオでパネラーとトークを展開する番組。番組後半では、世の中にある「説」や視聴者から投稿された「説」を紹介、検証するコーナー「みんなの説」が行われる。
水曜日のダウンタウン - Wikipedia
水ダウのメインテーマ『水星 (Roller Skate Disco REMIX』
さて、この番組のメインテーマ曲について。メインテーマは"tofubeats"の『水星 feat. オノマトペ大臣 (Roller Skate Disco REMIX)』という曲が用いられおり、これはtofubeatsが大学生の時に作った『水星』というヒット曲をのちに"PUNPEE"がRemixした楽曲になります。tofubeatsとPUNPEEについては割愛しますがどちらも日本のトップアーティスト/プロデューサーです。またRemixとは、楽曲の音素材を再構成したり加工を加えることによって、その曲の新たなバージョンを製作することです。
この『水星 (Roller Skate Disco REMIX)』、現在廃盤となっている水星の12インチレコードにしか収録されておらず、そのレコードも中古市場で品薄&高額となっています。手っ取り早く聴くには水ダウを見るしかありません。ファンとしてはデジタルで再販を望むばかりですが、一方原曲の水星は普通にApple MusicやYoutubeなどで聞くことができます。
この水星、米津玄師ともコラボした女性ラップシンガー"DAOKO"のカバーで映画「渇き。」の挿入歌となっています。また菅田将暉と小松菜奈が主演を務めた映画「溺れるナイフ」の挿入歌として、堀越千史カバーの水星が使用されています(「渇き。」、「溺れるナイフ」どちらも面白いです)。他にも鈴木京香のカバーがリリースされるなど、長く愛されている曲だと言えます。僕も大好きで、ライブで合唱した時は泣きそうになりました(遠い目)。※コロナ前
『水星』はサンプリング楽曲
さて、この水星という曲、"KOJI1200"の『ブロウヤマインド』という曲をサンプリングしています。ちなみにKOJI1200はタレントの今田耕司、今ちゃんの別名義です。
出ました、サンプリング。
音楽におけるサンプリング(英: sampling)は、過去の曲や音源の一部を流用し、再構築して新たな楽曲を製作する音楽製作法・表現技法のこと。
サンプリング - Wikipedia
つまり0から作った曲ではないんですね。例えば水星の場合はブロウヤマインドからメロディーを流用しているのがわかるかと思います。
ここまでの流れを整理すると、今田耕司の曲から始まりtofubeats, さらにPUNPEEの手によって編集と再構築がなされ水ダウのメインテーマになった、となります。前編はここまで。
次回はブロウヤマインドをさらに深掘りすることで、水曜日のダウンタウンの深み、さらにサンプリング楽曲の例を紹介します。